昭和47年卒 帆足
剣道部の皆さん、毎日元気に過ごしてますか。
今は外出自粛要請に依り、遠出をする事は控えねばなりません。そこで、九大に何の為に入ったのか、剣道部に入部したのは何故かを考える良いチャンスと思ったら如何でしょうか。自分が将来どの様な職業に就き社会に貢献するのか、冷静に再考する時と考えます。社会に出ると、つらい事や悲しい事が沢山あります。その為に体と心を錬えるのに、皆さんが剣道を選んだと信じています。今の内に専門書や歴史小説、現代小説等の本を読み、昔の人々の強い精神力を学んでいただきたい。そして部活という社会の中で連帯力を感じていただきたい。
皆さんは素振りやトレーニングに励んでいる様で、私はその事に感心しています。YouTubeに一人稽古が紹介されています。それを観て、付け加えたい事を以下に記します。
❶ 面
左右の肩の線をキープする(打突時に右肩が前に出過ぎない)こと、そして竹刀を握る時の自分に合った右手と左手の間隔を素振りにより体得する事。
それが出来たら、次に出来るだけ遠くを打突する気持ちで素振りする事。
その為に構えた時には上体の力は抜き丹田に力を入れる事。
右足を前に出して打突するが、左足の俊敏なる引き付け、左足を引き下げる時は同じく俊敏なる右足の引き付けを心掛ける事。
❷ 小手
面に比べ竹刀の振る大きさが異なるが、❶と同様素振りでは真っ直ぐに打ち、真っ直ぐにおろす。
足の引き付けに心掛ける。
❸ 胴
飛び込み胴や返し胴があるが、共に竹刀を真っ直ぐに上げる。前者はそこから横に動き打つ、後者も真っ直ぐに上げた竹刀で相手の竹刀を受け横に動き打つ。イメージで言えば相手の腹を打ち、右肘を伸ばして打つと打つ力が大きくなる。できれば上げた竹刀を下ろす時に左手を右手にくっつける。これを稽古していけば、相手の右胴を打つ事が出来る様になります。これを繰り返し稽古すると正中線に近い所から最短、最速で打つ要領が身についてくる。
以上、私が知り得る基本を記しましたが参考にして欲しいと思います。更に三密にならない所があれば、相手の動きをイメージしながら、腹から声を出し連続技の発声練習をしてもらいたい。基本が身につけばバリエーションは個々の技としてすこしづつ見につくと思っています。
皆さん、日本の牽引役となる皆さん、こんな事態で滅入る事はない。
以上、71歳の体の俊敏さが衰えた男の思いつまま記したメッセージです。
「剣道は、基本なければ、チャンバラなり」 以上
主将の土屋です。
帆足師範よりアドバイスを付け加えて頂きました。
以下に原文で記載します。
「先日投稿しましたが、「防具を付けずに素振りで攻めの気持ちを少しでも養うにはどうすれば良いのかを念頭にして書いた」と、いう事を先ず文頭に書くのを忘れていました。
相手の中心を攻める為、できるだけ自分の竹刀を相手の中心からはずさない訓練をする事が大切と思い書いています。
尚、面はできるだけ遠くを打突すると共に相手の鼻筋の上まで打つ気持ちで素振りをする事。突きは少し危険を伴うので相手の胸当を突く事を、付け加えます。」